タイ語には、音節の声調判定に使う4つの声調記号があります。記号は่ ไม้เอก、้ ไม้โท、๊ ไม้ตรี、๋ ไม้จัตวาです。ただし、記号を見ただけで声調は確定しません。頭子音が中・高・低のどのクラスかによって、同じ記号でも発音結果が変わります。
声調記号がない音節にも声調があります。無記号の場合は子音クラス、生音節・死音節、母音の長さ、末子音から判断します。声調記号一覧は、声調ルール全体の一部分として使ってください。
4つの声調記号一覧
| 記号 | タイ語名 | 読み方の目安 | 基本的な働き |
|---|---|---|---|
| ่ | ไม้เอก | マイ・エーク | 中・高=低声/低=下降声 |
| ้ | ไม้โท | マイ・トー | 中・高=下降声/低=高声 |
| ๊ | ไม้ตรี | マイ・トリー | 中子音で高声を作る基本 |
| ๋ | ไม้จัตวา | マイ・チャッタワー | 中子音で上昇声を作る基本 |
子音クラス別の読み分け
| 子音クラス | ่ ไม้เอก | ้ ไม้โท | ๊ ไม้ตรี | ๋ ไม้จัตวา |
|---|---|---|---|---|
| 中子音 | 低声 | 下降声 | 高声 | 上昇声 |
| 高子音 | 低声 | 下降声 | 基本規則では使わない | 基本規則では使わない |
| 低子音 | 下降声 | 高声 | 基本規則では使わない | 基本規則では使わない |
「基本規則では使わない」は、文字コードとして組み合わせ不可能という意味ではありません。擬音、外来語、口語表記、特殊な綴りでは通常の固有語とは異なる組み合わせが見られる場合があります。初心者はまず標準的な規則を学び、未知語は辞書で確認してください。
中子音+声調記号
| 形 | 声調 | 読みの目安 | 注意 |
|---|---|---|---|
| กา | 中声 | kaa | 無記号・生音節 |
| ก่า | 低声 | kàa | ไม้เอก |
| ก้า | 下降声 | kâa | ไม้โท |
| ก๊า | 高声 | káa | ไม้ตรี |
| ก๋า | 上昇声 | kǎa | ไม้จัตวา |
กา系列は規則を比較する練習用として便利ですが、各形が同じ頻度で一般語として使われるわけではありません。実在語の意味と発音は辞書で確認します。
高子音+声調記号
| 形・単語 | 記号 | 声調 | 例の意味 |
|---|---|---|---|
| ข่า | ่ | 低声 | ガランガル |
| ข้า | ้ | 下降声 | 私・しもべ等、文脈による |
| ข่าว | ่ | 低声 | ニュース |
| ข้าว | ้ | 下降声 | 米・ご飯 |
高子音ではไม้เอกが低声、ไม้โทが下降声です。記号名の「เอก・โท」を声調番号としてそのまま読まないでください。
低子音+声調記号
| 形・単語 | 記号 | 声調 | 例の意味 |
|---|---|---|---|
| ค่า | ่ | 下降声 | 価値・料金 |
| ค้า | ้ | 高声 | 商う |
| น่า | ่ | 下降声 | ~そうだ・~に値する |
| น้า | ้ | 高声 | 母方の年下きょうだい等 |
低子音ではไม้เอกが下降声、ไม้โทが高声になります。中子音・高子音の結果と異なるため、まず子音クラスを確認します。
声調記号を置く位置
| 組み合わせ | 表示位置 | 注意 |
|---|---|---|
| ก่ | 子音の上 | 記号は頭子音に属する |
| กิ่ | 上母音ิのさらに上 | 母音と記号を重ねない |
| กี้ | 上母音ีの上に้ | 入力順と表示位置を確認 |
| เก่ง | เは前、็と่は子音上部 | 音節全体を一まとまりで見る |
タイ語入力では、上母音や声調記号を正しい順序で入力しないと表示や検索へ影響する場合があります。コピーした文字列でも、見た目だけでなく正しいUnicode順序を保つことが重要です。
声調記号がない場合
| 子音クラス | 無記号・生音節 | 無記号・死音節 |
|---|---|---|
| 中子音 | 中声 | 低声 |
| 高子音 | 上昇声 | 低声 |
| 低子音 | 中声 | 短母音=高声/長母音=下降声 |
声調記号の記事だけを読んで終えると、無記号語を読めません。生音節・死音節、末子音、母音長を必ず一緒に学んでください。
記号名と声調名の混同
ไม้เอกなどは記号の名前です。เสียงเอกなどは伝統的な声調名です。同じเอกという語が含まれていても、ไม้เอกを付ければ必ずเสียงเอกになるわけではありません。低子音+ไม้เอกは下降声になるのが代表例です。
読み分けの手順
- 音節の頭子音を特定する
- 中・高・低の子音クラスを確認する
- 声調記号の有無と種類を確認する
- 記号がなければ生音節・死音節を判断する
- 低子音の死音節は母音長を確認する
- 辞書と音声で実際の単語を照合する
覚え方
- 中子音のกา系列で4記号を比較する
- 高子音はข่า・ข้าの低声/下降声を対にする
- 低子音はค่า・ค้าの下降声/高声を対にする
- 記号の形と名前をカードにする
- 声調記号なしの規則も同時に復習する
よくある間違い
- ไม้เอก=低声と固定する:低子音では下降声。
- ไม้โท=下降声と固定する:低子音では高声。
- 記号なし=中声と思う:クラスと音節条件で異なる。
- 記号を母音の一部として読む:音程を示す要素として扱う。
- 上母音と同じ高さに書く:声調記号は上母音のさらに上へ置く。
5声調の音の違いはタイ語の声調、総合判定表は声調ルール早見表、子音クラスはタイ語の子音一覧、母音長はタイ語の母音一覧で確認できます。
まとめ
タイ語の声調記号は่・้・๊・๋の4つです。中子音では低・下降・高・上昇、高子音では่が低・้が下降、低子音では่が下降・้が高になります。記号名と発音結果は一対一ではなく、声調記号がない音節にも声調があります。頭子音のクラスと音節条件を確認して読み分けてください。
参考情報
- W3C:Thai Script Resources
- W3C:Thai Layout Requirements
- Unicode Standard:Thai script
- Unicode:Thai character names list
- タイ王立学士院辞典
復習チェック
表を見ずに、文字の役割、音節の構造、声調へ影響する条件を説明できるか確認します。規則を暗記するだけでなく、実在する単語を辞書と音声で照合してください。

